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居酒屋に辿り着くには相当な努力が必要です

平成5年来、S堂とKなどの抗争の中で、「メーカーの価格拘束」が問題視されている。
この問題に対しマスコミは、あたかもメーカーが小売店に安売りをしないように圧力をかける“ヤミ再販”を行っているように報道している。 だが、価格を拘束したいという気持は制度品メーカーよりも、実は化粧品専門店の方が強いということも否めない事実である。
もうひとつの重要な視点は、化粧品専門店の利益志向にみられる。 化粧品専門店の生命線である1001円以上の化粧品については、昭和48年10月以降に再販の指定ができなくなった。
一部の化粧品を除き低価格で販売できるようになったにもかかわらず、多くの専門店では定価販売を守ってきたのである。 再販制度は、実質的に空洞化し、その名称だけが残った。

1001円以上も1000円以下も関係ない。 化粧品はすべて再販商品だから定価販売するのが当然」という考え方が今日まで残っていた。
再販の指定商品が縮小された昭和48年から20年を経て、化粧品市場は内外からの環境変化のもと、再び大きな激動期を迎えた。 外的要因は、諸外国からの規制緩和の要請に応じ、その象徴ともいうべき再販制度の見直しが行われた。
また、平成4年7月には「再販制度は全廃すべし」という趣旨の“鶴田報告”が提出された。 その理由として、再販廃止の機運が高まったことが指摘されている。
一方、内的要因としては化粧品の販売チャネルが、多様な小売業態にまで広がってきたことが指摘できる。 化粧品専門店が占めていた圧倒的なシェアは、薬局・薬店、百貨店、量販店、訪問販売等に徐々に移行した。
さらには、バラエティストア、コンビニエンスストア、ホームセンター、ドラッグストア、そして通信販売などの“マルチーチャネル化”が進展し、専門店の化粧品シェアは年々低下傾向をみせている。

化粧品の安売り台頭平成5年6月に、家電ディスカウンターのJ電機とチェーン契約店のKがそろって制度化粧品の安売りを始めた。
このことは、“低価格が公正価格”と主張する消費者が増えつつある化粧品市場の実態を抜きにしては考えられない。 平成2年に、S堂がFに対して契約解除の措置をとったのも、そのような時流を見据えてのことであると思う。
今日の事態を予測し、安売りの芽が育つ前に摘み取ったということだろう。 結局、公正取引委員会はS堂側に軍配を上げた。
だが、これを不服として訴訟を起こしたFは、平成5年9月に東京地裁で勝利を収めた。

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